
日々の生活の中で、犬を飼っている方へ気をつけて欲しいこと、よく起こる症状をまとめてみました。ご参考にどうぞ!
下記症状に例がない場合は、お早めにご相談下さいね!
・発情にまつわるお話 ・犬糸状虫症(フィラリア症) ・子宮蓄膿症と子宮粘液症
・下痢 ・狂犬病 ・熱射病 |
発情にまつわるお話
春や秋は過ごしやすい季節ですから病気は夏より少な目かもしれません。繁殖にはいい季節なので犬や猫たちは発情を迎えることが多くなります。まずメスが発情を迎え、その匂いを嗅いでオスが発情します。オス犬などは発情すると興奮のあまり脱走したりごはんを食べなくなってしまったりと大変な事もあります。メス犬の正常な生理周期は
5〜9ヶ月に一度ですから春と秋に年2回生理が来る子もいれば年に1回の子もいます。中には完全に年1回で毎年同じ月に生理が来る子もいるようです。メス犬の生理の期間は約2週間で、生理開始から大体14日目に排卵が起こります。この排卵の時期に交配すると妊娠するわけですが、上手くいかない場合もしばしばあるようです。妊娠期間は約
2ヶ月で、犬の場合交配から58〜63日の間に出産しなければいけません。早すぎても遅すぎても困った事になりますから、もし交配した場合は必ず日付を記録しておきましょう。一般に犬は安産であると思われていますが病院に来る子を見る限り難産になる子も多く見受けられます。犬種による違いもあるかもしれません。お産の場合病院ですべて面倒を見るという事はできませんから、飼主様が付きっ切りで世話をしないといけませんので相当の労力と覚悟が必要になります。病院で手助けできるのは陣痛が弱いときに陣痛促進剤をうつことや、途中で子どもが引っかかってしまったときに会陰切開や帝王切開を行うことです。それ以外はおうちでやってもらうことになります。産まれた後も大変です。安産でなおかつ母犬が子どもの面倒をちゃんと見てくれる場合はよいのですが、そうでない場合は人間が育てなければなりません。そこまではできないとお考えならお産させるのはやめた方が良いでしょう。子犬のかわいさはたとえようもないものですが…。
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フィラリアのお薬は11月下旬をすぎるまで飲ませましょう!!
犬糸状虫症(フィラリア症)
フィラリアは犬の心臓に寄生するそうめん状の虫です。右心不全をはじめとして肝臓、腎臓、肺などに障害を発生させる恐ろしい寄生虫です。フィラリアは蚊に刺されることによって感染します。屋外犬が感染する確率は高いですが、屋内犬でも散歩のときなどに感染する可能性があります。5〜12月の間、毎月一回お薬を飲ませれば100%予防できます。感染したまま放っておくとひどい症状が出ますので、しっかり予防してあげましょう。(屋外犬が予防しなかった場合、一夏で約14%、二夏で約90%が感染するといわれています。地域差がありますので、このあたりではもう少し%が低いと考えられます。)
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子宮蓄膿症と子宮粘液症
子宮蓄膿症は子宮の中に膿汁が貯まる病気です。子宮が化膿する病気ですから放置しておくと腹膜炎を起こし、死に至る可能性のある恐ろしい病気です。避妊していない
6歳以上のメス犬に多くみられますが、もっと若くてもかかることがあります。卵巣ホルモンが関与していて、たいていは発情(生理)のあと1〜2ヶ月の時期に起こります。想像妊娠や異常生理を繰り返している子はかかりやすく、毎年出産している子はかかりにくいといわれています。症状は陰部から膿や血様物が出る(出ないこともあります)、多飲多尿になる、嘔吐、脱水、食欲元気不振などがあります。治療法は外科的に子宮と卵巣を摘出します。発見したらなるべく早く手術した方が救命率は高くなります。手遅れになると腹膜炎から多臓器不全になり死に至ります。内科療法だけだと薬が効きにくいので救命率はかなり下がります。子宮蓄膿症になる手前であれば薬だけでもおさまることがありますが、たいていは再発します。
子宮は通常だと小指よりも細いひも状の臓器ですが、蓄膿症になると膨らんでハムのように太くなることもあります。
子宮粘液症は子宮に透明な粘液が貯まる病気です。子宮の外観は蓄膿症のように大きくなりますが、化膿していないので多くは無症状です。大きくなりすぎると腹部臓器を圧迫して苦しくなります。原因は子宮や膣の奇形など先天的なものと、ホルモン剤の副作用といった人為的なものがあげられます。症状としては一般的に発情がなくなり、腹部膨満や陰部から粘液が出てくることがあります。ひどい場合は手術で卵巣と子宮を摘出します。
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下痢
下痢とは糞便が液状または液状に近い状態のことをいいます。下痢の原因がどこにあるかによって小腸性の下痢と大腸性の下痢に分類されます。また急性のものと慢性のものがあります。表は小腸性下痢と大腸性下痢の見分け方です。
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小腸性下痢 |
大腸性下痢 |
| 1回の糞便量 |
増えます |
あまり変わりません |
| 排便回数 |
増えます |
すごく増えます |
糞便中に出血が
あった場合 |
黒色便になります |
下血、赤い血が混ざります |
| 糞便中の粘液 |
あまりありません |
粘液が多く混ざります |
| 脂肪便 |
消化不良の下痢のとき出ます |
ありません |
| 合併する症状 |
嘔吐、脱水、激しい体重減少 |
軽い脱水と体重減少 |
小腸性下痢の原因
○急性のもの
・ある種の寄生虫・腐敗した餌の摂取・薬剤の影響・細菌(サルモネラ菌、大腸菌など)・ウイルス(ジステンパー、パルボなど)・中毒・急性膵炎
○慢性のもの
・ある種の寄生虫・腸のリンパ管拡張症・潰瘍や腫瘍、ある種の腸炎・腸閉塞・慢性膵炎・肝臓、胆道系の異常・甲状腺機能亢進症
大腸性下痢の原因
○急性のもの・細菌性、ウイルス性腸炎
○慢性のもの・ある種の寄生虫・腫瘍・異物・アレルギー・ある種の大腸炎
これらは目安であり、必ずしも当てはまらない場合があります。また下痢でも症状の激しい場合や嘔吐などの合併症状がある場合は命にかかわる事があります。様子がおかしいときは早めに病院へ連れて行きましょう。
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狂犬病
狂犬病とは 狂犬病とはラブドウイルスというウイルスが引き起こす伝染病です。体温のある動物(哺乳類、鳥類)はすべて感受性があり、特にイヌ科の動物がかかりやすい病気です。狂犬病という名前どおり脳神経を侵されて狂ったようになってしまう病気ですが、恐ろしいのは症状だけでなく発症してしまうと100%死に至り、現在でも治療法がないということです。感染してから発症するまで1週間から8ヶ月の潜伏期間(平均1ヶ月)があり、発症する前に治療を受けられれば治すことができます。
症状 狂犬病にかかった犬は、初期症状では元気がなくなったり、痴呆症が出たり、攻撃性が出たりと様々な行動の変化が現れます。大量の流涎、嚥下困難、筋肉の痙攣が認められ、ふらつきや麻痺が進行していきます。狂暴になって見境なく咬みついたりする狂躁型と、激しい症状の出ない麻痺型がみられます。麻痺型は他の神経疾患と見分けがつきにくいです。いずれにしても神経の症状が出ると多くは7日以内に死亡します。
感染経路 狂犬病にかかった動物の唾液にウイルスが排出されるので、その動物に咬まれてウイルスが体内に入ると感染します。たいていのケースでは狂犬病の犬に咬まれて感染するようです。海外では公園で狂犬病のリスや猫に餌を与えようとして咬まれ、感染する例もあります。また、狂犬病にかかった人から角膜移植を受けた人が狂犬病にかかり死亡した例もありました。
発生状況 世界中のほとんどの国ではいまだ狂犬病が猛威を振るっており、毎年たくさんの人や動物が亡くなっています。日本、イギリスなど一部の国では狂犬病予防注射の普及により撲滅に成功しています。日本では昭和31年の発生を最後にそれ以降発生していません。
予防について 狂犬病は毎年1回のワクチンで予防できます。狂犬病の発生がない現在では、ワクチンの必要性が薄く感じられるかもしれません。しかし海外では狂犬病は多く発生しており、様々な動物を大量に輸入している日本にはいつ狂犬病が入ってくるかわかりません。もし入ってきたときに、そこに住む犬たちが多く予防していれば、そこで広がりを食い止めることができます。実際にイギリスでは狂犬病予防注射を取りやめたらすぐに発生してしまい、予防注射を再開したという話があります。狂犬病予防法でも飼い犬の狂犬病ワクチンの接種と登録が義務付けられています。予防していないと人を咬んでしまったときに大きなトラブルになることがあります。犬を飼ったら最低限のマナーとして狂犬病予防と登録をしましょう。
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熱射病
犬は人間と違って汗をかきません。そのため暑いときは呼吸を多くしたり舌を出すことによって口から熱を逃がしています。犬の周りの温度が高かったり湿度が高かったりすると口からの放熱がうまくいかなくなって、たちまち体温が上がってしまいます。この状態が続くと熱射病(熱中症)になり、手遅れになると命にかかわります。人間があまり暑くなくても犬の背の高さだと地面の熱で暑いことがしばしばあります。特にミニチュアダックスなどの小型犬は体高が低いので注意が必要です。夏の暑いときもそうですが、意外と5月6月の暑い日に熱射病になる子がいます。暑い日の午後はなるべく散歩を控え、涼しくなっても地面が暑くないか確認してから散歩に出掛けましょう。それから短時間でも車や日の当たる閉め切った部屋に閉じ込めないようにしてください。 |